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入学・進級した子どもがぶつかるカベ、どう乗り越える?

進級、新入学の子どもの前に、カベが立ちはだかるイメージ。

春は入学や進級の時期ですね。期待や楽しみがふくらむ一方で、新しい環境に馴染めるのかという不安も…。

入園や入学・進級を機に、子どもが何らかの「カベ」にぶつかり、悩みが増えてしまうこともよくあるそうです。そこで、今回のツクルトブログではオルファ社員とそのお知り合いにアンケートを行い、お子さんやご自身の子ども時代にどんなカベにぶつかったのか、それをどう乗り越えたのかを教えてもらいました。カベを越えていく方法は、家族の数だけあると言えそうです。

1.「新しい環境になじめないカベ」をどう乗り越えた?

“お友だちのマネ”でオムツ卒業!

3歳から幼稚園に通い始めた娘。まだ完全にはオムツが取れていませんでしたが、パンツ登園がルールでした。はじめは娘も不安がり、何度かトイレに失敗してしまったこともありますが、お友だちのマネをしながら無事にオムツを卒業。家で「日中はパンツ、夜だけオムツ」とトレーニングをしていたのもよかったのかなと思います。

“家族のサポート”で学校慣れ!

うちの子は自由にのびのび過ごしていた保育園から、時間割や教室移動などみんなと一緒に動かなければいけない小学校になかなか慣れず。特に集団行動や体育を泣いて嫌がりました。「無理に言うことを聞かせても解決にならない…でも私も仕事がある…」と困っていましたが、家族でドッジボールの練習をして体育の苦手意識を克服したり、登校を嫌がった日は車で送迎してあげたりと、なんとか一つひとつの抵抗感を減らせるように、子どもも家族も(笑)がんばりました。

“本の楽しさ”で新世界発見!

これは私自身の話ですが、幼稚園から小学校に上がるタイミングで引越しをして、友達が一人もいない環境になりました。いわゆる「キャラ」を出せず、さびしい思いを抱えながら学校の図書室に行くことが習慣に。でも本の楽しさを知ってからはさびしさが薄れ、そのうちいつのまにか近所の子やクラスの子と友だちになることができました。

はじめは新しい環境への不安や抵抗感が大きくても、少し時間が経てばすんなりなじんで、「心配していたのは親だけ?」なんてことも多いはず。子どもの適応力や柔軟性を信じつつ、それでも状況が変わらないときは、家族や先生と相談して、いろいろな見方や考え方を参考にしてみるのもひとつの方法かもしれませんね。

新学期、登校を嫌がる子どもと励ます親。

2.「覚えられない・理解できないカベ」をどう乗り越えた?

“ちょこっと勉強”で漢字慣れ!

息子の学年が上がり、少し画数の多い漢字を勉強するようになると、途端に宿題を面倒がるように。完全に嫌いになる前に手を打とうと思い、「1回書くだけでもいいから」とか「得意な創作文だけでもやろう」と、漢字への抵抗感をなくすようにしました。そのうち漢字への敵意(笑)がなくなったようで、今では文句を言わず漢字を書いています。

“テレビの時間”で時計を勉強!

小学校に上がった息子は時計を覚えることに苦労しました。それまで「テレビ番組が始まる/終わる」タイミングで何となく時間感覚をはかっていたため、正確に「◯時◯分」「◯分間」という考え方に馴染めなかったのです。そこで、家でさんすうセットを使いながら「ピ◯ゴラスイッチは何時から?」とか、「ポケ◯ンはいつからいつまで?」と、一緒に時計を動かしながら勉強してみると、思いの外すぐに時計の読み方をマスターしてくれました。

子どもが勉強を嫌がる素振りを感じると、親は「授業に遅れないように」とあせりがち。そこでつい「なんでやらないの?」と追い詰めてしまうと、いっそう苦手意識が強くなってしまうことがあります。できることと同様に、苦手なことも「子どもの個性」と受け止めて、できない・やらないを「やったらできた!」といううれしい達成感につなげる働きかけが必要なようです。

時計を読めない子どもがアナログ時計、デジタル時計を前に悩んでいる。
リビング学習で、母と一緒に勉強する子ども。

3.「泳げないカベ」をどう乗り越えた?

“母のひらめき”でフォーム開発!

小学校で水泳の授業が始まり、クロールの息継ぎができなかった私。「夏の最後の水泳大会、どうしよう…」と心配していました。すると母から一言、「大会規定は“自由形”。手はクロールで、息継ぎは犬かきのようにしたらいいじゃない」。なるほど!と思った私。当日は他の誰とも違う独特なフォームで(笑)無事最後まで泳ぎきり、「泳げない」という劣等感を克服できました。

“スイミング教室”ですばやく泳ぎ習得!

息子が小学校2年生になり水泳の授業が始まると、夏の体育がある日に限って、明らかに学校に行き渋るように。どうやら水への苦手意識から、すいすい泳げるクラスメートに引け目を感じていたようです。そこで息子と相談してスイミング教室に通うことに決定。結果的にすぐ泳げるようになりました。「“できない”は、“できる”きっかけにもなるんだな」と感じた経験です。

水に慣れていない子どもにとって、「顔をつける」「もぐる」「泳ぐ」というのは確かにハードルが高いですよね。まずは水への恐怖心をやわらげるために、家のお風呂で練習したり、夏場なら海水浴やプールで水遊びを楽しんだり。子どもが意欲的なら、スイミング教室に通うことも苦手を克服する近道に。

小学校の屋外プール。

入学・進級のカベは、きっとすべての親子がぶつかるもの

できること/できないことはみんなそれぞれ。最初から何もかもパーフェクトにできてしまう子どもなんて、きっといないと思います。入学・進級をきっかけに、それまではわからなかった「子どもの苦手」が見えてきても、ここはひとつおおらかにかまえて(それが難しいのかもしれないけれど)、子どもが変わっていくプロセスを楽しみに待つくらいの余裕をもつのはどうでしょうか。

カベ越えepisode(番外編)

私自身の経験ですが、小学校の社会の授業で都道府県を覚えるのが大の苦手でした。宿題やテストのたびに回答は空欄だらけ。苦手意識が増していき勉強から遠ざかった結果、ついに47都道府県の位置や名前を覚えきれないまま大人になりました。今、旅行でいろんな土地を訪ねながら、改めて地理を覚え直して楽しんでいます(笑)

こんなふうに子どもの頃の苦手を、大人になってからの楽しい学び直しのきっかけにしているという声もあります。子どもには、できないことよりもはるかにたくさん、これからできることがある。「できた!」と笑う瞬間が待っている。カベなんて結局、大人の私たちが作り上げたものなのかもしれません。

今年もあたたかな春がやってきます。楽しさと喜びがいっぱいのはじまりになるよう、新しい季節をお過ごしください♪

小1のカベ、進級のカベ、進学のカベを乗り越える子どもたちのイメージ。