ツクルト忍者 直線切りが得意な「キルト」
ツクルト忍者 波切りが得意な「ナミート」
ツクルト忍者 くり抜きが得意な「ヌキット」

秋のおすすめ外遊び!ブッシュクラフト

「ツクルト」の工作、親子で楽しんでいただけているでしょうか。

工作を通して、子どもたちはカッターを使いこなせるようになってきましたか?

外遊びが気持ちいいこのシーズン、カッターの扱いに慣れてきた子どもたちにおすすめの、ちょっと変わった工作体験「ブッシュクラフト」をご紹介します。

ブッシュクラフトとは、キャンプ人気の中で注目を集めているアウトドアスタイル。ブッシュは“茂み”、クラフトは“工作”という意味です。枝や枯れ葉でシェルターを作って宿泊したり、火をおこして料理をしたり、いろいろな楽しみ方がありますが、基本ルールは“便利な道具を最低限に抑えて、自然の中から必要なものを調達すること”。アウトドアナイフ1本あれば、気軽にはじめることができます。

※ブッシュクラフトは、キャンプ場や河川敷、所有者の許可を得た山林などで行ってください。

「ブッシュクラフト」体験レポート

今回は、「ツクルト」スタッフの子どもたちと一緒に、OLFAのアウトドアブランド『OLFA WORKS』の替刃式フィールドノコギリ FS1替刃式ブッシュクラフトナイフ BK1を持って、半日のブッシュクラフト体験に行ってきました。

挑戦するのは、普段は家の中でゲームをしたり本を読んだりすることが多いという2人のきょうだい。

お母さんが「今日は外で遊ぼう」と提案すると、「え〜!?」と気乗りしない様子。だったそうですが、山林に到着すると、一面の落ち葉や大きな木の枝など、普段は触れることのない自然の雰囲気にちょっと気分が上がってきたよう。木の実を拾ったり、ガサガサ落ち葉や枯れ枝をかき集めたり、インドアな子どもたちでも意外と楽しめそうです。

「見て!」と持ってきてくれたのは、ウニのようにも見える、木の実の帽子。

秘密基地を作ろう

この自然いっぱいの中で、子どもたちが作りたくなったのが“秘密基地”!子どもたちだけの隠れ家に憧れた思い出、みなさんにもあるのではないでしょうか。基地の材料になりそうな落ち葉や枯れ枝は大量にありますが、持参アイテムは2本のナイフだけ。どうやって作ろうか…、2人で試行錯誤して、まずは太くて長い枝を集めてくることに。これなら基地の柱になりそう?

ノコギリを使って不要な小枝を払い、長すぎる枝はカットしていきます。工作用のカッターに慣れているとはいえ、アウトドア用の道具は初めての2人。お母さんがしっかりフォローしながら挑戦します。

まずはお母さんと一緒に。力の加減や動かし方を覚えていきます。

ノコギリの使い方アドバイス

POINT1 カッターと同じように安全確認を。

周囲に人がいないか確認して、切るモノをしっかり固定しよう。

POINT2 基本は「引き切り」。

ノコギリの基本の動きは、引くときに力を入れる「引き切り」。ただし、OLFAの替刃式フィールドノコギリ FS1の刃は、押しても引いても切れるタイプ!前後の動きで効率よく切ろう。

切るモノをしっかり固定すること。ただし太ももやひざではさむなど、股のあいだで作業すると刃がすべって脚に当たる可能性があるから注意を。切りはじめと切り終わりで、刃の角度を変えること。「大人にとっては当たり前のことでも、普段はなかなか教えるきっかけがないし、言葉だけでは伝わらないので、この機会に“何がキケン”で“どうすれば安全か”を教えることができそう」とお母さん。

刃がブレにくく、子どもでも扱いやすい小ぶりなサイズ。

枝を組み合わせて基礎を作り、その上から枯れ葉をかけていけば、即席の秘密基地が完成です!まるでクマの巣穴のように見えますが、落ち葉がカベになって風を防ぐので、中は意外と暖かくてなかなかの居心地。

子どもたちは「今度ここでお菓子パーティした〜い!」と秘密基地を気に入った様子。子どもたちの反応にお母さんは、「確かに、いつものお菓子でもこの中で食べたら特別おいしく感じられるかも。今度は火をおこしてコーヒーを淹れてみたいな」と、想像を膨らませていました。

お箸を作ろう

次は枯れ枝を利用して、お箸を作ってみることに。
「これにしようかな〜」、「こっちは柔らかすぎるかな?」と、じっくり質感を確かめながら枝を2本チョイス。ブッシュクラフトナイフを使って皮を削ぎ、先が細くなるように削っていきます。

ブッシュクラフトナイフの使い方アドバイス

POINT1 刃の進行方向をあけておこう。

周りに人がいないことを確認し、切るモノをしっかり固定すること。ただし刃の進行方向には手を置かないように。

POINT2 細かい作業は親指をそえて。

枝先を切るなど細かい作業をするときは、刃の背に利き手と反対の手の親指をそえて、力の加減や角度の調整をしながら切ろう。

コンパクトで使いやすく、すっかり扱いに慣れてきました。

同じように見える枝でも、削ってみると木目が違います。「こっちは家の机の木目に似てる?」とお姉ちゃん。お母さんは、「じゃあトチの木かな、帰ったら調べてみようか」と提案。自分で興味をもって調べたことはきっと、ずっと忘れない“生きた知識”になりそうです。

1本の枝でも削りやすい部分と硬くて思うように削れない部分があったり、先を細く削るのが難しかったり。力の加減や刃を当てる向きを工夫しながら、手づくりお箸が完成しました。

「お箸屋さんになろうかな♪」と言うほどお箸づくりにハマっていました。

頭と心をフル回転する、外遊び体験

秘密基地でごろごろしたり、こだわりのお箸を作ったりしているうちに、あっという間に夕方に。平らではない地面で長い時間過ごしたからか大人はへとへとなのに、子どもたちはまだ元気いっぱい。最初はしぶしぶだったことも忘れて、いつの間にか夢中になっていたようです。

 

近年子どもの「外遊び」の時間が減少していると言われますが、自然の中で遊ぶことは子どもが成長する絶好の機会。自然の中はゲームの世界と違って遊び方もルールも決まっていないので、アイデア次第で自由に楽しむことができます。枯れ葉や枯れ枝など、今回集めた素材はどれもカタチや大きさ・質感が違いました。不揃いなものや自然の質感に触れ、「ここから何をつくろう?」「どうやったら上手くいく?」と、頭と心をフル回転する体験の中で、考える力や創造力が伸びていきます。

こうした外遊びの経験は、普段遭遇する「どうしたらいいのかな?」という困った状況を、知恵と工夫で乗り越えるベースになってくれます。大人にとっても、学校の勉強とは違った「生きるための知識」を子どもに伝えられる大切な時間。この秋は、アウトドアナイフ1本からはじめられる気軽なブッシュクラフトに、親子で出かけてみませんか?