ケーキやチキンを食べて、ツリーを飾って、プレゼントを贈る。日本ではよくあるクリスマスの過ごし方ですが、せっかく家族や友だちが集まっているのなら、大いに盛り上がりたい!という人も多いのではないでしょうか。海外では、箱を叩いてプレゼントをゲットしたり、怪物に仮装して子どもを驚かせたりするなど、ちょっと変わったクリスマスを過ごしている国や地域もあるのだとか。今回は、海外のクリスマスの過ごし方に注目して、特にユニークで個性豊かなクリスマスイベントを紹介します。
世界各地で盛り上がる! 海外のユニークなクリスマスイベント
[ 本当はクリスマスイベントだった!?ピニャータで大はしゃぎ(メキシコ) ]
最近、日本ではお誕生日パーティーに使われることもあり、すっかりパーティーグッズのイメージが定着している「ピニャータ」ですが、実はれっきとしたクリスマスイベントなのです。
ピニャータは、お菓子や果物、おもちゃなどを詰めた星形のくす玉(ピニャータ)を、子どもたちが目隠しをして棒で叩く遊びです。
ピニャータの発祥はメキシコや中南米と言われていますが、本来は星形のピニャータが置かれ、目隠しをした参加者が“神のお導き”を信じて星を叩き、その際に星から落ちた果物やお菓子などは“神の恵みをいただく”という意味がありました。しかし、棒を叩く人は33回、回転させられることから、日本のスイカ割りのようにあっちへ行ったりこっちへ行ったり、なかなか星を叩けなかったりと大盛り上がり。
この楽しさがクリスマスイベントとしてぴったりだったことから、いまでは世界中に広まり、人気のある遊びとなったのです。
ツクルトで宝箱型ピニャータの作り方(https://tsukuruto.olfa.co.jp/craft/365/)を紹介しているので良かったら、作って、遊んでみてくださいね。
[ 悪い子はお仕置き!クリスマスに“なまはげ”が出現!?(ドイツ) ]
ドイツには数百年にわたるクリスマスの伝統として、12月初旬から始まるクリスマスのお祝いに登場する「クランプス(Krampus)」がいます。
その姿は、半分ヤギ、半分悪魔の姿をしている恐ろしい怪物。クランプスは聖ニコラウス(サンタクロースの起源とされる人物)の相棒として誕生しました。やさしい聖ニコラウスが“良い子”にお菓子を配るのに対し、クランプスは“悪い子”たちに日本のなまはげのようにお仕置きをします。
さらに、ルーマニアのクリスマスではクランプスに加えて、悪い子にはプレゼントの代わりに木炭を渡すというのが定番になっています。良い子にしていないと、サンタクロースから木炭しかもらえないということもあるのだとか。もちろん、良い子にはお菓子やおもちゃなどがプレゼントされるのでご心配なく。
[ 最後は全部燃やしちゃう!ワラ細工のクリスマスオブジェ(スウェーデン) ]
スウェーデンのクリスマスには、ワラでできた「ユールボック」(ヤギのオブジェ)を飾る風習があります。なぜヤギなのかというと、北欧神話のなかで登場する雷神トールのソリを引いていたことが由来だそうです。
しかし、1月13日になると、クリスマスデコレーションを片付ける際に、ユールボックも一緒に燃やしてしまう風習があるのです。ちょうど同じ時期に、日本ではお正月飾りを焚き上げる風習があり、よく似ていますね。
[ サンタじゃなくて“うんちする丸太”からプレゼント!?(スペイン) ]
スペインのバルセロナにあるカタルーニャ地方では、“うんちする丸太”とも訳される「カガ・ティオ(Caga Tió)」が、子どもたちにクリスマスプレゼントを運んできます。カガ・ティオとは、丸太に顔や帽子をつけた愛嬌のある人形のこと。
子どもたちは12月8日(スペインの祝日)ごろから、毛布をかけたり、食事をさせたりして、一生懸命カガ・ティオのお世話をします。実はこのお世話は、カガ・ティオからプレゼントを貰うための大切な準備。クリスマス・イブになると今度は子どもたちに棒が渡され、うんち(プレゼント)を出してもらうためにカガ・ティオを叩き、特別な歌を歌うのです。子どもたちはカガ・ティオの毛布の中に手を入れて、お菓子や小さなおもちゃを貰います。サンタクロースではなく、“うんちする丸太”からお菓子やおもちゃを貰うところが面白いですよね。
ツクルトでは、カガ・ティオのようにクリスマスが来る日を待ちながら楽しめる「アドベントカレンダー」(https://tsukuruto.olfa.co.jp/craft/1154/)も紹介しています。
いかがでしたでしょうか。クリスマスは世界中の人々が楽しむ一大イベントですが、国や地域によって過ごし方もさまざま。1年に1回のイベントだからこそ、メキシコやヨーロッパなど海外のイベントを参考にいつもと違ったユニークなクリスマスを楽しんでみてはいかがでしょうか。